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【黒子のバスケ】君を見つけた

第3章 夏が始まる


振り向くとニカっと笑う青峰の姿。



「大輝っ!今日はよく頑張ったねー!エライエライっ」



背の高い彼の頭をポンポンと撫でると、頬にうっすらと赤みが指したように見えた。
そして、撫でていた手を捕まれたかと思うとそのまま自分の方へと引き寄せられてしまう。



「わっ……」



バランスを崩しそのまま青峰の胸へとぶつかりそうになった時、ぎゅうと力強く抱き締められた。
触れた胸から伝わる彼の鼓動は、通常時よりも速まっているようだった。



青峰「……今日エレナに勉強おしえてもらったのも、飯も………お前が俺のこと考えてくれてるって伝わってすげー嬉しかった。サンキュ。」



そう話す青峰の顔は首の辺りに埋められていて見ることは出来ないが、伝わる彼の鼓動の速さから青峰が一生懸命思いを伝えようとしてくれてるのが分かり、胸が熱くなり自然と顔が綻んだ。



「すこしでも力になれたなら本望だよ。嬉しい言葉、ありがとうね?」



少し体を離し顔を覗こうとした時、チュ、というリップ音とともに唇に柔らかいものが当たった感触が残っていた。
突然のことに目を見開いていると、口角をあげニヤリと笑った青峰の顔が目の前にあった。



青峰「エレナ………」



名前を呼ばれたと思っていたら再び重なった二人の唇。
伝わる熱は熱く、鼓動を速められていくのを感じる。



「………大輝///」



離れた顔を見つめ名前を呼ぶと、熱の籠った瞳とぶつかる。



青峰「頑張ったご褒美………もらったぜぇ?………本当はもっとしてぇけど、今日はこれで我慢する。」



最後にぎゅうと強く抱きしめ、青峰は私を解放した。
ドキドキと鼓動が速まったままの私を残し、青峰はじゃーな、と言って帰っていった。



去った後の扉に向かい届かないはずの言葉を吐く。



「ドキドキしちゃったじゃん………バカ大輝///」









一方、扉の外ではヘナヘナと扉にもたれしゃがみこんだ青髪の男。




青峰「想像以上にやべぇ///………よく我慢したな、俺…///…………………次は自信ねぇわ。」




そうしてしばらくの間、しゃがみこみ項垂れたままその場で唸っていたとかいないとか…………
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