第2章 出会い
マンションに着くと赤司の言っていた通り、既に一流シェフ達によってテーブルはレストランのように飾られ、2人分のお皿やナイフなどがセッティングされていた。
「うわぁ!素敵っ!レストランみたい…!」
赤司「喜んでくれたかい?エレナが喜んでくれたのなら、俺も用意した甲斐があるよ。」
流石赤司家……と思い知らされるほど、フルコースとして出された料理はどれも美味しく、かつ、私の好きなものばかりだった。
「ん~~~///!幸せ……」
私はデザートの白桃のソルベの美味しさに感動していた。
その私の姿を見て、赤司は笑顔になった。
赤司「気に入ってくれたようだね?そんなに幸せそうな顔して……可愛いな、エレナは。」
「桃そのものって感じで、本当に美味しいっ!…私の好きなものばかり用意してくれたんだよね?ありがとう…征十郎。」
赤司はフッと笑うとグラスに入った水を飲んだ。
その美しく優雅な姿に思わず見惚れてしまった。
赤司「…俺は君が喜んでくれればそれでいいんだ。」
「征くん………あっ明日、本当にバスケ部見学に行って良いの?」
私は照れ隠しのため話題を変える。
赤司「もちろん、そのつもりで監督や主将にも話をつけてある。学校の場所はわかるかい?」
「ううん。後でネットで調べるつもりだけど…」
赤司「行き方、後程メールするよ。くれぐれも気を付けてくるんだよ?」
「ありがとう!助かるわ♪…でも、征くんはいつも心配し過ぎだよ。もぅ。」
私はムッとし頬をふくらませると、赤司が微笑んだ。
赤司「大事な君に何かあったらと思うと……気が気じゃないからね。本当は俺が送ってあげたいぐらいだけど……すまない。」
「ふふっ征くんが謝ることじゃないわ?私が勝手に行きたがってるだけだし……私が征くんたちのバスケが見たいだけだから」
赤司「エレナに見られてると思うと、俺も気合いが入るな。」
食事が終わり、気がつくと時計は21時になろうとしていた。
赤司「……離れがたいが、今日はそろそろ帰るとするよ。」
「楽しくってつい、遅くまで引き留めちゃった!…疲れてるのに……ごめんね?…ありがとう」
赤司は柔らかな笑顔を見せるとエレナの腕を引き、抱き寄せた。