第11章 嘘つき 家康
ジリリリリリリ…
「はっ遅刻?!」
デジタル時計は鳴り響き、咄嗟にそれを掴んで日にちを確認する。
「な、なんだ…夏休みね…はいはい……ってそうじゃなくて!!」
はベッドから飛び降りて携帯に飛びついた。
直ぐに家康への返信メールを打つ。その速度はきっと今までに一度として見たことがない程の速さだった。
Date 08/19 08:31
To 家康
Subject
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ご、ごめんっ今起きました!
今日のお昼頃ならちょうど暇だよ
何か大切な話かな
だったら静かなところの方がいい
よね?
何処にする?
そう送り、一息ついてリビングへ向かい、コーヒーを一杯だけ飲む。
の両親は共働きで朝から父はいないし、母も昼頃までおらず、それから一度帰宅してまた違う仕事へ行ってしまうので、ほとんど家では一人の生活を送っている。
「…お昼食べてからいったほうがいいのかな、時間によるよね…」
と、ぼうっとしながら焼いた食パンにバターを塗って噛り付く。
外は40℃近くいっている地域があるとTVでは言っていたがあまり他県に興味がないはすぐにチャンネルをかえて面白そうな番組を探す。