第9章 暇人の休日 佐助
「いつも思ってたんだけどさ」
「ん?」
「なんでそこで着替えるかな」
「…駄目?」
「いや構わないんだけど」
今が着替えているところはリビングのTVの真ん前だ。
そこには勿論佐助だっているし、普通だったら恥ずかしがって寝室とか脱衣所で着替えるだろうにhその辺全く気にしない女だ。
「そういうだらしのない女は嫌われるよ?」
「完璧にこなす女よりマシでしょ?」
「質問を質問でかえさないの」
「さーせん」
佐助にぐちぐち言われながら着替え終わったはパジャマをソファの上に放り投げてクッションを抱えて壁に寄りかかった。
「洗濯物だしてよー」
「やだ歩きたくないー」
「反抗期?」
「かも」
クッションに顔をうずめてその辺に転がっていた雑誌を広げてみる。
相も変わらずダイエット広告がでかでかと乗っていて、これを飲んだらあなたもスリムボディに!なんていうクサいセリフも並べられている。
それを通り過ごせば秋への衣替えってのもあり、新秋にそなえ秋物の服がわんさか通販で売られていた。
「…はぁ、どうしよう」
「なになに?」
洗濯物を代わりに出してくれていた佐助は洗濯機を回しはじめてヒマになったのか、雑誌を眺めて溜息を吐いているの様子を見に来た。