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BSR短編集

第3章 ついてくる 佐助 ★



それから一週間後、案の定私は不審者とは会わずに登下校できていた。

「ちょっさんッ」

「え、どしたの?」

帰りのHRが終わって佐助の部活が終わるのを待っていると同じクラスのあまり話したことのない女の子が教室に飛び込んできた。

「ねぇっ校外で変な事してない?!」

「わ、私が?」

覚えがなくてさぁ、と首をかしげるとその子は考え込むような表情をして校門の方を見つめた。

「なんか、あった?」

「昨日ね、隣のクラスの岡崎さんが例の不審者に会ったんだって」

「ストーカー?」

「そうなの、夜8時半頃に買い物から帰ってくる途中に…」

でもなんでそんなわざわざ私に報告してくるんだろうって思ってその子に恐る恐る聞いてみた。
すると

「その不審者、確かにさんの名前を呟いてたって…」

「…聞き間違いじゃないの?」

「私もそう思ったんだけど、絶対にいってたってさ、じゃないって…」

校外で問題を起こすようなことはしてないし、それは気のせいだよって言いたかったんだけど…。
その隣のクラスの岡崎さんとは全く顔も合わせたことがなくて、むしろ苗字だって聞いたのがはじめてなくらいだった。
その岡崎さんは私のクラスのその子と友達で、たまたまその話をしたら私の名前をさしたもんだから驚いたって。

「でもこの学校の近辺なんじゃないの?私この辺に住んでないし…」

「え?そんな事朝会で言ってた?」

でも佐助がいってたと思うんだけど…きのせいだったかな。

「そっか、ありがと、気を付けるね」

「うん。今日も彼氏待ち?リア充だなー」

「あはは」




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