第20章 臆病な 政宗
「聞いてよ…浮気されてて、私知らなかった」
「裏切られたのか」
「ありえないよね?!だって、あんなに一緒にいたのに、本当は私の事見向きもしてなかったんだよ、なんできがつかなかったんだろう」
一瞬声を荒げたが、すぐにしゅんとなってまた肩をおとす。
「ったく、本当に見る目ねぇな」
「前も言われた」
そうだ、俺は確か、毎回言ってる。
アンタには見る目がなさすぎるってな。
「…政宗、ごめんね。毎回毎回」
「気にすんな」
といるときは、なぜか緊張して、いつものようにぺらぺらと英語を喋れねぇ。癖にまでなってるものをだせないって、何処まで緊張してるんだか…。
「でもよ、いい加減に良い奴見つけろ」
本当は俺がいるって言ってやりたい
「ほんと、それだよね」
でも言ったら今の関係が崩れるってのは俺にでもわかる
「…まぁ、気を取り直して、な?」
「うん、ありがと」
俺は一生、に連れ添っていきてぇ、俺だったら絶対に不幸になんてしねぇ
でも、それは喉まで出かけていつも腹の奥底に消えやがる。
これさえ言えれば、どんなに気持ちが軽くなるか。
「ホラ、家までおくってやるから」
泣き止んで落ち着いたを家におくるのも、俺の一つのシゴトだ。