第7章 さよなら。
「 お前のことがずっと好きだった。
今でも大好きだ!!!!
結婚してくれっ!!!!!! 」
火神はそういうと、
私の左手の薬指に指輪をつけた。
「…へ?」
私はポカーンとした。
「その…それはイミテーションリングだけど…。絶対いつか本物買うから…。約束する。」
火神は顔を真っ赤にして、
ニカっと笑った。
また涙がぶわっと流れた。
「だからさ、火神はバカなの!?私、もう死ぬんだよ!?」
私は泣きながら
薬指についた指輪を眺めた。
「そんなの関係ねぇよ!俺はお前が好きで、お前と結婚したい!それだけだ!お前以外考えらんねぇ!」
火神の迷いのない笑顔につられ、
私も笑い出す。
「ばかっ!嫌に決まってんだろ!」
私がそういうと
火神はポカーンとした。
「私は、火神が大好き。死ぬほど好き!だから、幸せになってほしい。だから…火神とは結婚しない!」
私は泣きながら笑った。
「うるせぇ!バカっ!結婚しろ!」
火神は私をまた抱きしめた。
「しないよバカっ!バカっ!好き!火神大好き!」
「うるせーよ。泣かせんな。バカ。鈴音好きだ。」
火神も泣き出した。
きっと周りから見ると、
変な奴らだと思う。
抱き合いながら罵りあって
スキだって連呼してるんだから。
「火神、はじめて会った時から大好き!今もずぅーっと大好き!!!!」
つっかえてた言葉が出て
胸がすぅーっと軽くなる。
「おう!知ってた!」
火神は初めて会った時のように
ニカっと笑った。
「好きだ。ありがとう。鈴音。ありがとう。」
「うん。火神、ありがとう。」
ふっと時間が来たような気がした。
急激な眠気のようなものを私を襲う。