第7章 さよなら。
「ねぇ、火神?」
「ん?」
「私眠たくなっちゃった。」
「おう。じゃぁ寝ろ。」
「もしも、私が次に目を覚ましたら結婚してくれる?」
「当たり前だろ。絶対起きろよ。」
「へへー。わかった。おやすみ火神。」
「おやすみ。鈴音。」
私はゆっくりと目をとじる。
目を閉じるとそこは
いつもの真っ暗な世界ではなく
眩しいぐらい明るい世界だった。
ふっとこの1年間の記憶が鮮明に
よみがえる。
ねぇ、火神。
やっぱりもう朝は迎えに来てくれないみたい。
もう、おはようは言えないみたい。
でも、
鈴音は
幸せでした。
ありがとう火神。
さようなら
私の愛した人。