第7章 さよなら。
ある日、
ミナトと黒子くんがお見舞いに来てくれた。
私はミナトと黒子くんに
本当のことを話した。
二人は悲しんでくれた。
…ごめんね。
ありがとう。
「ねぇ、火神は元気?」
私がそう尋ねると、
黒子くんは少し苦笑いをした。
「空元気…という感じです。」
「…そっか。」
私は静かに笑う。
同時に罪悪感に胸が痛む。
ごめんね。火神。
「…香月さん。これからWCという大きなバスケの大会がはじまります。体調がいい日でいいので…応援に来てもらえませんか?」
黒子くんは私をじっと見つめた。
「…WC…?あぁ、火神、それに向けてがんばってたもんね。」
行けるかな…?
無理かもな…。
でも、火神がバスケしてるところ…
見たいな。
「…待ってますから。」
黒子くんはそう言って帰って行った。
ミナトは少し遅くまで
病室に残った。
学校のことや
いろんな話をしてくれた。
すごく楽しかった。
「ねぇ、鈴音…。火神くんと何があったか知らないけど…。早く仲直りしなよ。二人とも痛々しいよ。」
ミナトはそういうと、
私の頭をポンポンと撫でた。
「うん。ありがと。」
私は弱弱しく笑う。
そうしてミナトは帰って行った。
私は一人ぼーっと考えていた。