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水玉DAYS☆黒子のバスケ

第7章 さよなら。


夢の中で
私は走馬灯のように

火神と出会ったあの日からの事を
思い出していた。

幸せだった。

このままずっと
目を覚ましたくなかった。


すぅっと目から涙が落ちる。


神様って残酷だなって思う。
殺して欲しいと願ったのに

私が目をあけると、
そこは見慣れた病院の天井だった。

「…生きてる。」

私がそう呟くと、
お母さんが私に駆け寄った。

「鈴音!!!!!」


私はじっとお母さんを見つめる。

「あんたね、3日間も眠り続けてたのよ!?」
お母さんは涙を流しながらそう言った。


「なんで…私生きてるの…?」


「火神くんがね…助けてくれたのよ。倒れてるあんたを見つけてくれたの…。」

お母さんのその言葉に
再び涙がボタボタと流れる。

「火神が…?バカなの?…信じらんない…。」


「…火神くん…心配してたから今から電話してくるね。」

お母さんはそう言って
病室を出て行った。


火神はやっぱりバカだ。
最低な私を

助けてしまったのだから…。


苦しいぐらい胸がえぐられる。
発作より苦しくて

煩わしかった。

恋なんて
しなきゃよかった。


それからずっと私は病院に入院した。

でも、火神は一度もお見舞いには来なかった。
少し…安心した。




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