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水玉DAYS☆黒子のバスケ

第6章 雲にかくれた月。


"ガンッ"
火神は壁を強く殴りつけた。

「…わかった。ほら、帰るぞ。送る。」

火神はそういうと、
ゆっくりと玄関の方へ向かう。

「いい。一人で帰る。」

「勘違いすんな。てめぇが帰ってる途中に心臓発作起こして死んで俺のせいにされたくねぇだけだ。」

火神は後ろを向いたままそう言った。

声が震えていた。
強がっている子供のようだった。

火神は多分…
泣いている。

ひどい事言われたのに、
心配…してくれてるのかな…?

胸がズキズキと痛んで
これ以上火神と居ると

ボロが出そうだった。

「火神のそういう所…だいっきらい…。」

私はそういうと、
火神の横を抜けて、

家を飛び出した。

「鈴音!!!!」

火神の呼ぶ声が聞こえた。
でも、振り返らず、

久々に全力疾走をした。

全部全部
嘘だった。


火神の事は大好きだった。
火神以外の人なんて考えられなかった。

始めて会ったあの瞬間から
私は…

火神に恋に落ちていた。


余命は
すでにあと3ヶ月も…

なかった。




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