第6章 雲にかくれた月。
「そ、その、さっきは、ああ言ったけど…俺だって健全な高校生だ。その状態であんまり近づかれると…我慢できなくなる///」
火神はそういうと、
体操座りをし、小さく丸くなった。
「ご、ごめん///」
私も小さく丸くなった。
シーンとした沈黙が恥ずかしさに
拍車を掛ける。
…。
でも、
火神ならいいかなって思ってた。
どうせもうすぐ死んじゃうし、
死ぬ前に一度はやってみたかった。
漫画やドラマでは
ものすごく気持ちいいって言ってたし…。
私、火神の事好きだし…。
私は立ち上がり、
小さく丸くなった火神の背中に
後ろから抱きつく。
「っば!!だから、人の話し聞いてんのかよ!?///」
「火神ならいいよ。」
「…へ?」
火神は聞いた事のないような
マヌケな声を出した。
「だから…火神ならいいよ。」
私がそういうと、
火神は大きく溜息をついた。
「冗談でもやめろよ…バカっ。」
火神はそういうと、
私の方を向いて、私をぎゅっと抱きしめた。
胸がドキドキと鳴っていた。
「…本当にしたくなるだろーが。」
耳元で火神の低く甘い声が聞こえる。
「したい。…だめ?」
私が顔を上げてそういうと、
火神は私に覆いかぶさるように
キスをした。