第6章 雲にかくれた月。
借りたズボンを履くと、
私はドアを開けて外に出た。
「火神、ありがとう!」
私がそういうと、
火神はキッチンでお湯を沸かしていた。
「おう。…インスタントしかねぇけど、コーヒー飲むか?」
「うん!」
私がそう返事をすると、
火神はキッチンでマグカップにお湯を注いでいた。
「…ほら。俺、洗濯物回してくる。」
火神は私の目の前に
コーヒーを置くとドスドスとお風呂場の方へ歩いて行った。
しばらくすると、
洗濯機が回りだす音が聞こえ、
火神がこちらに戻ってきた。
何故か上半身裸だった。
「…!!///」
思いっきり顔を逸らす。
「…あ?…こ、これは違う!…その、ついでに俺の服も洗おうと思って…///」
そういうと火神はバタバタと
どこかの部屋に走りこんで行った。
…火神って
筋肉すごいな。
私は自分のお腹を触ってみる。
筋肉なんて全くなかった。
火神の筋肉…
触ってみたいな。
そんな事を考えていると、
火神は洋服を着て戻ってきた。