第5章 夕立の悪戯。
なんだか火神らしいなって
安心した気もした。
「火神ー!好きだよ!」
私がそういうと、
火神はニコっと笑った。
「俺も鈴音が好きだ!」
そう言って火神は私を抱きしめる。
「…火神にそういわれると、寿命が伸びる気がするよ。」
私は静かに笑った。
なんだか本当に幸せで
もっともっと長生きできる気がした。
「好きだ。好きだ。好きだ!お前が長生きするなら何度だって言うよ。…好きだ。」
そう言って火神は私の頭を優しく撫でた。
「うん。ありがとう。火神。」
私はじっと火神を見つめる。
「おう。」
そのままゆっくりと互いに顔を近づけ、
ゆっくりと目をつむる。
優しく唇が
不器用に重なり合う。
初めてのキスは
とっても甘い味がした。
ずっとこのまま
時間がとまってしまえばいいのに。
唇を離すと、
また抱きしめあう。
火神の心臓の音が
耳元でなる。
火神もドキドキしてる。
少しだけ…
嬉しくなる。