第5章 夕立の悪戯。
「キ、キ、キス…したい…///」
火神はそういうと
乙女のように顔を真っ赤にして
悶え始めた。
「…へ?そんだけ?」
想像と違い、思わずポロっと口から出てしまう。
「ば、バカ!そ、そんだけってなんだよ!?///」
火神は相変わらず顔を真っ赤にしたままそういう。
「い、いや、ごめん!もっとすごい事想像してた。」
私はケラケラと笑った。
火神は顔を真っ赤にしていた。
「…バカ。そんな簡単に手ぇ出せるかよ。」
火神はそういうと、
私の隣りに座ると、私の方を向いた。
「…火神?」
「…で?いいのかよ?だめなのかよ?」
火神はじっと私を見つめる。
いざ、そう言って迫られると、
胸がドキドキとして、
恥ずかしくなってくる。
「…いいよ。」
私がそういうと、
火神も顔を赤くした。
「おう。」
火神の手が私の頬に触れる。
包むように優しく触れる。
「…お前、顔ちっちぇな。俺の手のひらと変わんねぇんじゃねぇーか?」
火神は静かに笑うと、
そのまま私の髪に触れる。
「…。」
「…。」
火神の顔が近づいてくる。
私はゆっくりと目を閉じる。