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水玉DAYS☆黒子のバスケ

第3章 紫陽花の憂鬱。


外は梅雨明けに向けて、
最後のひとがんばりと言わんばかりに
雨が降っていた。

傘をさし、
二人で一つの傘に入る。

「…なんか、ごめんな。」
火神はそうボソっと言った。

「…ううん。ごめん。火神。」

ポツポツと雨が傘に当たる。
私と火神は寄り添って傘に収まりあう。

別に傘は二本あったけど、
なんとなく、一緒に入りたかった。

「あ、今度この辺で祭りがあるらしいんだ。一緒に…いかねぇか?」
火神は私の方をチラっと見た。

「う、うん!行きたい!行こう!」
私がそう返事をすると
火神は嬉しそうに笑った。

久々に火神の笑顔を見た。
そして、久々に火神に触れた。

なんだかとても嬉しかった。

道の脇に紫陽花が咲いていた。

「あ!火神ー!紫陽花だよ!青だね!」

「ん?あぁ。なんか憂鬱そうな花だよな。」
火神は紫陽花を見つめてそう言った。

「へ?そうかな?」

「なんか、ジメジメしてそうだ。」

「何その感想!火神おもしろい!」
そう言って私は火神の腕にしがみついた。

火神は拒否らなかった。

そのまま、私たちは雨の中、
家へと帰って行った。


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