第3章 紫陽花の憂鬱。
「…ふぅーん。なるほどね。状況は把握したっス!」
黄瀬くんは黒子くんの方を向いて、
親指をビシっと立てた。
「さすが愛の伝道師様(笑)ですね。」
黒子くんはバニラシェイクをすすりながら
そう言った。
「にしても、火神っち!何スか!その悩みは!童貞っスか!?」
「ど、ど、童貞!?」
火神は顔を真っ赤にした。
「う、うるせーよ!童貞で何がわりぃんだよっ!!!大体黒子だって…あれ?黒子は?」
火神は助けを求めるように黒子くんを探すが、
黒子くんの姿をキョロキョロと探す。
「あぁ。バニラシェイク2本目を買いにいったっスよ。」
黄瀬くんはニコニコとしてそう言った。
「大体、そんなの関係ねぇだろ!?なぁ?」
火神は顔を真っ赤にしたまま私の方を見た。
「へ!?ご、ごめん、男の子のそういうのちょっとわかんない…////」
私も思わず恥ずかしくなり顔を真っ赤にしてうつむいた。
「ちょっと!火神っちー!女の子にそんな事聞くなんてデリカシーなさすぎっスよー!」
黄瀬くんはケラケラと笑う。
「全くですね。店内でいかがわしい言葉を連呼しないでください。恥ずかしいです。」
いつの間にか戻ってきた黒子くんは満足気に
バニラシェイクを飲んでいた。
「…っな…うるせーよ!バカっ!!!」
火神は真っ赤だった。