第3章 紫陽花の憂鬱。
でも、次の日、火神の様子が少し変になった。
「火神ー!おはよー!」
いつものように火神に抱きつこうとする
が、
「うぉぉぉぉ!!!!」
全力で拒否られた。
「あ…ごめん。」
私は謝った。
「あ、ち、違うんだ!///」
火神はすぐ真っ赤になって
私から逃げた。
昼休み、
いつものように火神に話しかける。
「火神ー!あのねー!」
「なななな、なんだ!!!!///」
まるで威嚇するように
顔を真っ赤にして声を裏返す火神。
「…火神、もしかして熱ある?」
私が火神のオデコに触れようとすると
またもや全力で拒否られた。
「…ごめん。」
私が謝ると、火神は焦ったような顔をした。
「ち、違うんだ…その…うぉぉぉぉ!!!」
火神は教室から出て行った。
「あ!火神ぃ!?」
思わず溜息が漏れる。
「ミナトぉ…私、火神に嫌われたかな?」
私がそう尋ねると、
ミナトは首を横に振った。
「むしろ、その逆ですね。」
突然後ろから黒子くんが現れる。
「逆?」
私が首をかしげると、
黒子くんもニヤニヤと笑った。
「とりあえず、追いかけてみなよ。」
私はミナトに促され、
火神を追いかける事にした。