第3章 紫陽花の憂鬱。
その日はミナトが休みだったので、
私は火神と黒子くんとお昼ご飯を食べた。
二人はずっとバスケの話しをしていた。
二人ともすごく楽しそうで私も嬉しかった。
ご飯を食べ終わったので、
私は薬を飲む事にした。
カバンから薬を探す。
…あれ?
薬が…
見つからない。
私は慌ててカバンをひっくり返す。
その様子に
火神と黒子くんは呆然としていた。
カバンをひっくり返したにも関わらず、
薬はない。
…しまった。
忘れてしまった。
つい浮かれてしまって
忘れてしまったんだぁー…
あー…
どうしよう。
私は思わず頭を抱えた。
すぐに家に帰らないと…。
思わず溜息が出た。
「おい、大丈夫か?」
火神が私の顔を覗き込む。
「ふぉ!?」
驚きのあまり変な声をだしてしまう。
「大丈夫!大丈夫だよー!…ちょっと忘れ物取って来ます…。」
そういうと、
私は慌てて荷物をまとめると
教室を飛び出した。