第2章 キャラメル。
「…ん?」
火神は私とミナトを交互に見る。
「あんたの予想であってるよ。」
ミナトはそういうと、
火神に紙袋を差し出した。
「…まぁ、別に…食ってやってもいいけど…。」
火神がそう言って紙袋を受け取ろうとすると
ミナトがサッと紙袋を避けた。
「何?その言い方!そんな食べたそうじゃないし、私がもらおうかな!鈴音の手作り弁当。」
ミナトはそういうと、
紙袋を後ろに隠した。
「っな!!!!」
火神は立ち上がり
ミナトを睨みつけた。
ミナトも負けんと睨み返す。
「ミナトー、もういいよぉー。火神、ごめんね。私が勝手に作ってきたのに…。」
私は耐えられなくなり、
ミナトから紙袋を奪い取ると、
机の横にかけた。
なんだか恥ずかしかった。
勝手に一人で舞い上がってお弁当なんて作ってきて…。
火神だって、
自分でご飯持ってきてるのに
そんないっぱいお腹に入るわけないじゃん。
私は何やってんだろう。
私は自分のお弁当を開き、
モグモグと食べ始める。