第2章 キャラメル。
それから私はしばらく火神と話した。
火神は帰国子女らしく、
最近までアメリカに居たらしい。
好きなスポーツはバスケで、
好きな食べ物はチーズバーガーだそうだ。
「チーズバーガーって美味しそうだよね。」
私がそういうと、
火神は目を点にした。
「は!?お前…もしかしてチーズバーガー食ったことねぇの!?」
「え?うん…。」
その世界が終わったような火神の顔に
思わず小さくなる。
「まじ?お前どっかの金持ちとか?」
火神は眉をひそめた。
「違うよ!…ただ…食べた事ないだけ…。」
「もったいねぇ!よし!じゃぁ一緒に食べに行こうぜ!」
そういうと、
火神はニカっと笑って私の頭をワシワシっと撫でた。
「うん!うん!行こう!」
お母さん。
私生まれてはじめて、
お友達と遊びの約束をしたよ。
病院で過ごす
長い長い一日とは違い、
学校で過ごす一日は
すごく早かった。
あっという間に
帰りのHRが終わり、
放課後へとなった。