第2章 キャラメル。
「…っぷ。何?お前…変な奴。」
すると彼はクスクスと笑い始めた。
「へ?…あの…すいません。」
思わずはっとなり、
席に再び座る。
私が謝ると、
彼はニカっと笑った。
「火神大我、身長190㌢、体重82㌔、8月2日の獅子座のA型!眉毛は生まれつきだ!ヤンキーでもない。ほら。他に質問は?」
火神と名乗ったその男の子は
そう言うと私をじっと見つめた。
「あ!えっと…ないです!また浮かんだらします!」
「おう。わかった。じゃぁ、俺からも質問だ。」
火神は私の方に体を向けて座った。
「はい!どうぞ!」
「お前、名前は?」
「香月鈴音です!」
「鈴音な。わかった。よろしくな。」
そう言って火神は私に手を差し出した。
その手に一瞬とまどった。
でも、すぐにそれが握手だと理解し、
私は彼の手を握った。
「わぁ!よろしく!」
高校ではじめてお友達が出来た瞬間だった。