第10章 ◎ 忘れ物
ー 理玖 side ー
『あーーー゛!!!』
店の片付けをしていたら、裏から
海斗が叫ぶもんだから行ってみれば..
『なんだよ、』
『サエが忘れてる( ; ; )』
スマートフォン。
しかも、大事な方。
サエはスマートフォンを2台持っている。
1台は プライベート用。
もう1台は店用。
今日は休むだとか、バイトの奴らは皆
このスマートフォンに連絡する。
勿論休む場合は事前に知らせるべきだが
急用もあるだろう。
その日のシフト変更がある場合は..
13:00までに連絡する決まりになっている。
サエが昼休みに連絡を返せるからだ。
なのに、、、、
そのスマートフォンが店にある。
『これ届けなきゃ♩理玖お願いな♩』
『行きたがると思ったんだけど?』
『そりゃ〜行きたいよ?女子高生♡あ〜天国だよ!だが今日は..どうしても散髪しに行きたいんだ!!』
散髪に負ける女子高生。
そんなに好きじゃねぇな(笑)
『はいはい、俺が行きますよ。』
『頼んだよ〜理玖様(^-^)/ じゃ!お疲れ!』
『お疲れー!』
行くと言ったものの、いきなり行けば
驚かれるだろうしな〜。
【 昼休みに忘れ物届けに行くわ〜】
プライベート用にメッセージ入れとけば
大丈夫だろう。
________ 11:45 . in 学校
ここ、何処だよ!!!
あぁーーー゛!!
無駄に広いんだよ!!!
その前に、あいつ何組だよ!?
.... 方向音痴じゃねぇからな!?