第2章 メリーさん
結界の中のメリーさんは、私を鋭く睨む
メリー「ここから出してっ!!!」
水陵「そういうわけには、いかないかなぁ…貴女は、ナニモノ?」
メリー「あんたには、教えないっ!!!」
水陵「フ~ン…そんなこと言ってイイの?」
その瞬間私は、右手に持った数珠を上に持ち上げる。
メリー「ゔあ゙ぁぁぁぁぁ」
メリーさんの悲鳴が響く。
水陵「さぁ…答えなさい…」
メリー「わっ…私は、メリー…モモイサツキを殺しに来た…」
水陵「それは、自分の意思?」
メリー「……それは……わっ…私の意思じゃない…命令…された…」
メリーさんは、苦しそうにそう告げた。
メリー「私は、サツキを殺したくな…い…大切な…トモダチを…」
水陵「トモダチ?」
メリー「そう…トモ…ダ…チ」
メリーさんは、ガラスでできたような大きな瞳からぽろぽろと、泪を流した
桃井「とも…だち…メリー…!?!?」
黒子「?桃井さんどうしましたか?」
桃井「貴女…メリー…なの?」
メリー「やっと…思い出してくれたんだね?サツキ…」
その時、私は、異変を感じた…
水陵「………(何?この邪気は…メリーさんとは、比べ物にならない!!)」
―――――――
?『あ~あ…もうあの子使い物にならないよぉどうするぅ?』
?『ハハハ…こういうものは、始末するのが一番だぜ…』
?『フフッそだねぇ…始末しちゃおっかなぁ…でも、今始末したら奴の力が分かんないよぉ?』
?『…なら、奴が動き出すまで待っとかねぇとな』
―――――――
もう、邪気は、消えていた…
水陵「とりあえず…誰に命令されたのか教えて」
メリー「分からないの…アタマの中に直接伝えられたから…」
桃井「ねぇ…水陵ちゃん…メリーを消しちゃうの?」
水陵「……うん」
黒子「人形に戻すのは、無理なんでしょうか?」
水陵「出来るけど…成功する確率は、低いよ…?」