ありきたりな設定とイケメンのちょっと普通じゃない話
第9章 花風*
リンの閉まりきった肉壁をローのものがみちみちとこじ開けていく。
奥からは潤滑油となる愛液が溢れてきて、もう結合部はぐちゃぐちゃだった。
そして、ぴったりと密着し、全部入りきるとリンの様子がおかしかった。
「あぁあ…奥っ…疼いてっ…ロー、動いて…奥っ」
「…‼︎」
トロンとして潤んでいる瞳でそんなことを頼まれたら、今までなんだかんだ保てていた抑制のタガは外れ、腰を前後に動かす。
じゅぷじゅぷと音を立てるそこに、さらにローは刺激を与える。
リンの秘部の突起、クリトリスを指で弄る。
リンはその瞬間ナカを締め付けた。
「ひっぁあっあっ…‼︎んっ‼︎」
「バカ…んな締め付けんなっ…‼︎」
「無理っ…‼︎」
初めて与えられる狂ってしまいそうになる快感に、リンは知らず知らず自分から腰を動かす。
ローも、きゅうきゅうと締め付けてくるリンの肉壁に自身の熱を打ち付ける。
「あっも…ん…ローっ、ロー…‼︎」
両手を伸ばしたので屈むと首の後ろに腕を回し、ぎゅうと抱きついてきたリン。その後すぐにビクンと痙攣した。
「悪りぃっ…もう少し…」
ローは腰を早める。
痙攣して余計に締め付けてくるリン。
「あっもっ今っだめっんぁっ」
「くっ…イ…く…っ‼︎」
ギリギリのところでナカから出し、リンのお腹の上に吐き出す。
「んんぁぁああっ‼︎」
ビクン‼︎とまた痙攣したリン。
(もしかして…おれのモンでイッたのか今…)
ローは余韻でまだピクピクと震えているリンを抱きしめた。
「最高だな…お前…」
「これっ…腹筋…鍛えられそ…だな」
こんな時でも雰囲気をぶち壊してくれるリンに、ブッと吹き出すロー。
「そうだな、毎日鍛えるか?」
少し体を離して、リンの顔を見ながらいたずらに言うとリンは顔を赤くしてそっぽを向いて断った。
そんな動作仕草がローの胸を焦がしていく。
「冗談…と言いたいところだが、そうもいかねぇみてぇだ」
「え…?」
「愛してる奴が側にいて愛したくねぇわけがねぇ。許せ。これからはサカるぞ」
ぺろっと唇を舐めたローに、リンはどくんと心臓が脈打つのを感じながら、バカ、と小さくつぶやいた。