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ありきたりな設定とイケメンのちょっと普通じゃない話

第7章 悪風



すぐ終わらせるから動くな、と言われ、地面に寝かされた。

ローは刀を構え、なんとか自力で体を戻した2人の男の前に立ちはだかる。

それと同時に、リンによって気絶していた海兵たちが起きて状況を把握し、銃を構え始めた。


「へっ、たかがルーキーに何ができる!」

「さぁな」


リンからはローの後ろ姿しか見えなかったが、あの自信満々の笑みを浮かべているんだろうなと予想がついた。


「「「うわぁぁあ‼︎」」」

「何事だ⁈」

後ろの方にいた海兵たちから呻き声が上がる。

「クマです‼︎クマが攻撃を‼︎」

「アイアイ〜‼︎」

リンはベポだとわかった。

すると、ストッとリンの側に2人の人影が現れる。


「…ペンギン、シャチ…‼︎」

「仮にも女なのに、ひでぇことしやがる」

シャチがボンコを睨みながら言った。

「…仮にもって」

「まぁ、顔をやらなかった事だけは褒めてやるか」

ペンギンが言った。

「「まぁ、許さねぇけどな」」

「…‼︎」

リンは、こみ上げてくるものを必死に我慢した。


「ザコなルーキー風情が何人こようと同じだ‼︎やれ!リーショック!」

執事のような男が攻撃を仕掛ける。

が。


「まぁこんなもんか」

ペンギンとシャチにすぐ取り押さえられる。

「あとはお前だけだ」

ローが言うと、未だに余裕の表情をみせるショー・ボンコ。

「海兵に囲まれて銃弾から逃げることなど不可能!さぁ、撃て‼︎」

号令を出したが、一発と鉄の塊は飛んでこなかった。

「おい!どうしー…‼︎⁉︎」

海兵たちは、ハートのクルーによって全て倒されていた。


「ちょ、ちょっとまて!今日は見逃してやる‼︎なんなら金をやろう‼︎いくら欲しい?それとも宝石か⁈」


もはや何もなす術がなくなったショー・ボンコは、上から目線つつも命乞いを始めた。

しかし、ローに見逃すなどそんな選択は無く、自分の大切なものを傷つけた罰を与えることしか頭になかった。


「スキャン」

目にも留まらぬ速さでショー・ボンコの心臓部を奪い去った。


「おれの…!!心臓…‼︎」

「お前がリンに与えてくれた痛みを倍にして返してやる。喜べ」

そして、ローは手に持っているショー・ボンコの心臓を潰す手前まで圧迫した。
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