第3章 それは友人とは言い難いもので
「…ちゃ、ちゃんとやっておかないと、当たった時後悔すると思うよ…」
『…え?』
「…そ、それにあの先生、結構見てるからサボってる人をよく当てるんだ」
『そ、そうなの?けどサボってる人なんて周りにたくさん…』
先生「よーし、全員終わったなー?それじゃあ…弧爪、。どっちでもいいから3文目まで読んでみろ」
…嘘うそウソ!?本当に当たっちゃったよ!!!どどどどうしよう!?ちゃんと練習してなかったら何て読めばいいか分からないよ!!!
あたしが1人でオロオロしてると、隣からガタッと聞こえた。弧爪君だ。
「〜〜〜。〜〜〜〜〜?〜〜。」
先生「よし。それじゃあ次の文を…」
弧爪君はフゥとため息を着いて座った。あたしは弧爪君を見つめる。
どうしよう、怒ってるかな…あたしがサボろうって言ったばかりに当たって…
すると弧爪君はあたしの視線に気付いたみたいで、ビクリと肩を揺らしてからオドオドとあたしに視線を合わせようとしてくれた。
「…こ、今度から一緒に練習、しようね…」
『うっ、うん!!!ごめんね弧爪君。ありがとう!』
怒らせたかもと思ったけど、どうやらそうではないようだ。今度からは真面目にやろう。
それにしても
弧爪君ってそこまで人見知り激しいわけじゃないのかも。
(知らないことだらけだ)