第6章 故郷もいいけど
―影山―
今日から合宿が始まった。この3日間ずっとバレーが出来る。
それに、最終日には東京の音駒っつーとこと練習試合も君であるらしい。
東京って言えば、俺にとって特別な人が行った場所。
あの人はもう部活には入らないって言ってたから、きっともう会えないんだろうけど。
日向「…やま!影山!!!」
影山「!っ…何だよ」
日向「何だよじゃねぇよ!次1年が風呂だって田中さんが言ってたぞ」
影山「…おう」
そうだ、今は合宿中だ。
会えもしない人の事を思いだしてる時間は無い。さっさと風呂に入ってさっさと寝る!早く日向を上手くコントロール出来なければ勝てねえ。
風呂にゆっくり入っている時間も惜しくて、体と髪を洗い、湯船にはおよそ10秒間だけ入って部屋に戻った。日向のボゲが競って着いていたけど。
田中「お前ら早ぇな…あ、影山。お前携帯鳴ってたぞ」
影山「あざス」
誰だ?
あまり連絡を取らない俺は、携帯が正しい機能をする機会が少ない。
忘れ物でもして両親がメールでもしてくれたのだろうか。
そう思いすぐさま携帯を見た。だけどそれは両親からのメールではなく、一通のSNSだった。
飛雄ちゃん、元気にしてる?
だよー!
今、理由あって一時帰省してるんだ!
まぁ会えないんだけど、なんか連絡したくなって。
飛雄ちゃん、新しい学校でちゃんと友達出来た?
すぐ難しい顔するから、あたしも心配だよ。
何かあったらいつでも相談乗るから連絡してきてね!
おやすみ。
そのSNSは
俺にとっての特別な存在だった北一時代のマネージャー、
さんからのものだった。
(影山ー、さっさと布団運べよな)
(…っし!)
(影山!?どうしたんだよ!?)
(((((あの影山が笑ってる…!!!)))))