第6章 故郷もいいけど
バスを経由して着いた場所は総合運動公園。
今日から4日間、みっちりと宮城遠征が行われる。
この遠征は全て練習試合が組んであり、最終日には猫又監督の因縁の相手、烏野高校ってとことも練習試合を行うらしい。
烏野高校とは猫vs.烏、通称、ゴミ捨て場の決戦とまで言われるほどのライバル校として、お互い意識し合ってきたという。
残念ながらその時の相手の監督が倒れてしまってから、ここ暫くは疎遠になってたらしい。
猫又監督はいい人だ。そんな監督の夢…全国でゴミ捨て場の決戦を実現したい、とクロ君をはじめ3年たちが言ってたのを思い出す。
『烏野高校、か…』
15年間も宮城に住み、ましては3年間バレー部に所属していれば、いくら中学と高校で違っても強豪校の名前くらいは聞いたことある。
確か以前そんな名前の学校が1度だけ全国に行った気もしなくもないが、宮城の強豪校と言えば青葉城西か白鳥澤学園だ。
前いた中学、北川第一のメンバーはほとんどが青葉城西に行くっていう、よく分からない風習みたいなものがある。
だから今回は誰にも会えないだろうな。残念。
『いだっ!!!』
(突然、チョップが降ってきた)