第5章 ようこそ、音駒高校排球部へ
-黒尾-
やべー、俺絶対ニヤニヤしてるわ。
でもしょうがないと思うだろ?
だってよ、割と大きい箱を隠しきれるわけでもねぇのに慌てて隠すを見たら、なんか可愛いとか思うじゃねえか。
まさにソレ。
知らない、気付いてないフリをしてる俺に対して、後ろで安心したのか溜息まで吐いてるし。
ま、そんなの苦労も無駄になるんだけどな。
の前に立ち、を部室まで連れて行くのが俺の1つめの仕事。
そしてここからドアを開けるが、その前に俺のアドリブだ。
「」
『何?』
「バレー部のマネージャー、引き受けてくれてサンキュ」
『え…いきなりどうした?』
「研磨はもちろん、他の部員だってお前が来てくれてすっげー喜んでる。それはもちろん、俺もだ」
『ちょ、やめてよ。いきなり照れる』
顔を真っ赤にさせながらも、必死でその顔を隠すように腕を当てている。
あーやべ、ここまでハマっちまうとは思ってなかったわ。
『わっ!?』
気付けば俺はを抱きしめていた。
(温かい、女の子特融の柔らかさ)