第5章 ようこそ、音駒高校排球部へ
ー黒尾ー
「、家どこだ?送る」
『あー…嬉しいけど、今日は本屋寄って帰ろうと思ってるから。ありがとね』
「俺も本屋寄る。…一緒に帰ろ」
『うん!じゃあ校門で待ってるね!じゃあまたね、クロ君』
「…俺も買いたい本があったから行くわ」
かっこ悪い。たかが一緒に帰るだけなのに、なんでここまで必死になってんだ。
けど1回目に一緒に帰ればこれからずっと一緒に帰れるからな。それを狙ったんだけど。
俗に言う、下心だ。
「…クロ、買いたい本なんてないよね」
「ぶっ!はあ!?何でそんな…」
「分かりやすいよ、クロは。俺、は好きだけどクロの思ってる好きじゃないから、安心して」
いつもより饒舌な研磨に驚きつつも、研磨の言葉を必死に頭で理解する。
研磨はの事が好きって言った。
それは俺の好きという感情とは違うと言った。
つまり…
「俺の気持ちバレてる!?」
「うん」
なんてこった…
(夜久さんとかも知ってると思う)
(なんてこった…)
(でもは気付いてないと思うよ)