第5章 ようこそ、音駒高校排球部へ
リエーフと仲良くなれたのはいいんだけど…
『夜久さん夜久さん、あの人はどうすればいいですかね』
夜久「ああ、あいつは基本無視でいいから」
じっと遠目から見続けているモヒカンの人は、2年の山本猛虎君と言うらしい。話を聞くと超がつくほど女子と話せないらしく、慣れるまで放っておけとのこと。
ただ慣れる日が来るかは微妙らしい。
なのであたしは自分から山本君のとこまで向かった。
『山本君』
山本「うわっ!なななな何でございましょう!」
『ございましょうって…同い年なんだから仲良くしようって思って」
山本「ははははいっ!がががが頑張ります!」
…なるほどね、これは確かになかなか難しい。まず目合わせてくれないし。研磨もそうだけど、研磨のとはタイプが違う。それに今では研磨はバッチリ合わせてくれるし!
他にも1年の犬岡君だったり、芝山君だったり。
2年の福永君だったりと、仲良くはなれたと思う。福永君の声は聞けてないけど。
その後も遅れてやって来た猫又監督と直井コーチにも挨拶をした。2人とも優しそうな人で、歓迎してくれた。
そして練習の最後、猫又監督からある1つの連絡が入る。その連絡はいとも簡単にあたしの心を揺さぶった。
直井「ゴールデンウイークは宮城遠征だからなー」
(宮城!?)
(、うるさい)
(やったー!だって宮城だよ!飛雄ちゃん、元気にしてるかな〜!あっ、でも及川には会いたくない会いたくない会いたくない!!!)
((…飛雄ちゃんって誰だよ))