第4章 非日常、再び
男子「うわっ、俺あの子タイプかも!」
男子「は?どの子?」
男子「あれだよ、あれ!真ん中くらいの、茶髪の子!」
男子「あ、俺その子知ってる!今3年で可愛いってちょっと有名になってる子だよな?確か瞳が青い女の子!」
…は?茶髪ならともかく、瞳が青い…?そんなん、しかいねえだろ。
男子「あっ、俺も聞いたことある!へえ、確かに可愛いじゃん」
男子「顔は可愛いけど、俺はもうちょっと細い方が…」
男子「ばっかおめー、ちょっとムチムチしてた方がいいに決まってるだろ!それに…あれ、結構でかいぞ。…胸」
その言葉に盛り上がる隣の男子生徒たち。くだらねえ。エロがステータスみてえな男子高校生なんぞになりたくねえ。
でも…
の体で盛り上がるクラスメイトが、この上なく腹立たしい。
男子「って、あれ?あの子って、確かこの前購買で黒尾に叫んでた子じゃねえ?」
男子「まじ!?黒尾に下着見られたっていう、あの!?」
男子「どうなんだよ、黒尾!!」
俺は何も答えず、貼り付けた笑みだけを浮かべた。しかしそれを肯定ととったのか、勝手に盛り上がるクラスメイト達。
男子「つーか下着見たって、もしかしてヤったのか!?」
男子「うおー!羨ましい!で、どうだった?やっぱでかかった?」
うるせえ。
男子「やっぱ顔が良いって特だよなあ!あんな可愛くてムチムチ女子とヤれるなんて!」
男子「付き合ってんの?それともセフレ?どっちみち、俺にも紹介してくれよ!」
男子「俺も俺も!」
うるせえ。うるせえうるせえうるせえ!!!
ドンッ!!!!
机を思い切り叩けば、うるさかった教室が一気に静まり返る。話に参加していた奴らも、そうでない奴らも。
「…あいつはお前らなんかにはもったいねえ」
俺はその足で体育館へと向かった。
(俺はあいつの彼氏でもないのに)