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いつの間にか非日常

第4章 非日常、再び


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あれから家に帰り、制服のままベッドにダイブした。お母さんには皺が出来ると怒られそうだが、どうしても今は着替える気力すらなかった。

腕を目元に置き、視界が暗くなると浮かび上がるのは、昔一緒にバレーをした北川第一のバレー部のメンバー。これは思い出だと分かっていても、どうしても同時に黒尾先輩の顔が浮かぶ。


するとバイブにしていたスマホが震える。SNSからのメッセージで、開くと見たくもない名前が広がる。



《やっほー、ちゃん!俺に会えなくて寂しい?》



そんなわけないでしょうと心の中で罵声を浴びせ、もちろん既読無視。その間もブーブーとバイブが振動するが、どうせアイツからのメッセージだという事は分かりきっている。

鳴りやまないバイブに、あたしはついにスマホの電源を落とした。




翌日、学校へ行くと会いたくもない人と朝から出会った。


出会ったと言うには不自然で、待っていたという言葉の方が正しい気もする。




「…おはよう」

「オッス」

『…おはよう、研磨!』

「…俺は?」

「研磨、数学の課題見せて!」

「え…やってない。俺もに見せてもらおうと思ってたから」

『そっかー…じゃあ今から一緒にやろ!』

「オイ!」




制服の首根っこを掴まれ、強制的にその人物の真正面に立たされた。あたしはその人をジト目で睨む。研磨に顔怖いよと言われたけど、構うもんか。




『…何ですか、あたし今から課題やらなきゃいけないんですけど』

「そうか、じゃあ俺が教えてやるよ」

『はい!?』

「クロ、こう見えて頭良いから。すぐ終わるよ」

『ちょ、研磨…』



行こ、と研磨に控えめに袖を引っ張られれば、あたしは断る事なんて出来ない。



だって研磨可愛すぎなんだもん!!!!






(…顔ニヤついてんぞ)
(あなたにだけは言われたくないです!!!)


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