第1章 【amore】
「もうちょっと色気があったらなぁ」
書類倉庫で1人ポツンと呟く
一応鍛えてるので引き締まってて細いが身長が足りない
この体型にしては胸はある方だがやはり外国人女性と比べると貧相だ
ここに住んでから今までそんなに気にならなかったコンプレックスが出てきた
まぁ太ってる人も結構居るから全員と比べて
落ち込むわけじゃないけど
やっぱりNESTの女性陣と更衣室で一緒になると
自分の体型が恥ずかしくなる
「はぁ」
ため息をついて目的の書類を捜す
「随分自分の色気のなさで悩んでるな。」
突然声がしたので驚いて振り向く
そこにはヒューマンモードのディーノが居た
「いつから居たの?」
「「もうちょっと色気があったらなぁ」」
どこから流れてくるのか、ディーノはさっきの言葉を再生して聴かせた
「ちょ;録音しなくても!」
情けない言葉を録音されてしまった…
は落ち込みまた書類を探し出す
「俺は色気がないほうが、悪い虫つかなくて良いぜ。セニョリーナ」
声が近い、と思って振り向くと
棚に手をかけ怪しく笑うディーノの姿
「なっ///近いよ!」
ろくに目も合わせずどかそうと胸板辺りを両手で押すがどこうとしない
逆に全く動かない反動で自分がもっと壁の方によろけてしまった
ディーノは更に距離を縮める
「幼いが、キレイな顔立ちだぜ…唇も柔らかそうだ」
もう片方の親指での唇を軽くなぞる
「っ///」
今までとずっと違うディーノのからかいにすごく戸惑う
「ディーノ!私のことからかいすぎ…慣れてないんだからやめてよ…」