第4章 1つで5桁のメロン 後
いい加減恥ずかしくなったので、あたし達は服を着込む事にした。またベッドに牛尾と並んで寝転がり、腕枕のお世話になった。
ふと牛尾と目が合う。
「今度は土井さんの気持ちを知りたいな。」
「え?それって・・・。」
牛尾の気持ちに対する返事、って事よね?
え、あたしの気持ちも何も・・・。
「あたし、牛尾から明確な告白は聞いてないよ?」
「あ。」
・・・あれだけ語り合った後なのに、何故だか急に気恥ずかしい雰囲気になってしまった。
「ねぇ。」
静かになった部屋を揺らしたのはあたし。
「牛尾からちゃんとした告白をしてほしい。」
「えーっ!?」
珍しく牛尾が声を荒げた。恥ずかしそうに笑い転げる。
「改めてなんて恥ずかしいなぁ。」
「お願い。じゃないとあたしの気持ちも話せない。」
もうこれ以上、曖昧な表現で惑わされたくないの。
気持ちって、ちゃんと言わないと相手に伝わらないんだよ?
だから今度こそ信じさせて。不安になる余地も無いほど、しっかり言葉にして?
「・・・そうかぁ。」
牛尾は真面目な顔になって、俯き加減に目を閉じた。どうやら言葉を選んでいるらしい。
あたしもゆっくり告白を待った。ちょっぴり変な気分だけど、そんな事気にならないぐらい心がわくわくしている。
牛尾の目があたしを捉えた。数回静かに深呼吸して、あたしを包む腕に力が込められた。
「君が好きだ。」