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フルーツポンチ【Mr.FULLSWING!!】

第2章 一山いくらの林檎 後


牛尾は完全に疲れきった様子で、その端正な顔立ちが歪むくらい大口を開けて欠伸した。
どうしたの?そんならしくない顔して・・・。
「あぁごめん。実は3徹していて頭が回らないんだ。」
「さっ!?」
なんで!?なんで3徹なんてしたの!?
「何があったの!?そんな事したら体壊すよ!?」
「あー・・・ちょっと研究でトラブルがあったんだ。徹夜は割と慣れてるから大丈夫だよ。」
・・・牛尾って一体どんな生活してるのよ。
っていうかコイツそんな体であんなにお酒を飲んでたわけ?今日1日ずーっと爽やかな笑顔だったわよ?
それなのにあたしは酔っ払いの世話をさせてしまって、挙げ句の果てにはお姫様抱っこを・・・あぁ・・・これは自分を卑下する癖が無くても卑下しますわよ・・・。

「じゃあ、その・・・体でお返しは?」
それもいいねって言ったからには、それなりにその気が合ったのよね?
「すまない。こんな状態じゃあ勃ちそうにもないよ。」
「ぶっ!?」
牛尾が!?下ネタを言った!?勃つって言った!?
あんた爽やか紳士面して実はやることヤってきてんだろ!


・・・ん?ちょっと待て?勃ちそうにない?
つまり勃ってたらヤってたって事?


今更になって「牛尾とセックスする」という事がいかに恐れ多く恥ずかしい行為であるかに気付いたあたしは、心の中でとんでもない悲鳴を上げながら、現実では空中に拳を振るう事でそのどうしようもない悶えを発散しようと試みた。
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