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戦利品は己の手で:続

第2章 戦利品を探して



「新入社員のみなさーん、初めまして、俺様は専務の猿飛佐助です」

あぁ、アイツも今を生きてるのか。猿飛佐助。
確か奴は真田の忍だったな…ってことは、まさか…真田は

「お初にお目にかかる、俺は社長の真田幸村だ」

やべぇ、警告音が俺の頭の中で鳴り響いた。
さっき俺は社長サマに敬語なんざ使わずに、俺はタメ口で…しかも案内までさせてお礼も言い損ねた。確実に俺はこの時点で目をつけられているかクビ確定か…!?
いや、でも社長ってのはジョークじゃねぇのか?だってデザイン部署の方で働いてるって言ってたよな…?

「俺はデザインを中心に働いておる。俺に用がある者はデザインの部署まで来てくれ」

にしても、真田は妙に落ち着いてる。
あの叫びまくって暑苦しい真田はいなくなったのか?甲斐の虎と殴りあってた奴と同一人物とは思えねぇ…。いや、別人って可能性もなくはないか…

「何を呆けておる、立て」

気が付いたら周りは立って礼をしていた。ここでも出遅れて…完璧にヤバイな…。
俺もこそこそ立って頭を下げた。

「…そういや、毛利は何処の部署なんだ?」

「何故いちいち貴様に言わねばならぬ」

「いいじゃねぇかよ」

「…企画だ」

「企画?」

「そうだ」

企画部署は精鋭しか所属できないってのをフェイスブックで誰かが書き込んでいたのを見たことがあった気がする。





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