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戦利品は己の手で:続

第2章 戦利品を探して



俺の配属された部署は主に製造を担当する技術系だ。
合格理由は俺が今まで成し遂げて来た物作りの完成度とそれに対する意欲関心を認めてくれて、それを仕事に生かしたいという希望が買われたらしい。
今まで作ったのは記憶を頼りに作った《暁丸》。あれはよく使ってたし、構造も燃料もよく覚えてる。我ながらあの資材が少ない中でよく作ったもんだよな。

「其方が新入社員の、長曾我部元親殿ですな!」

「あぁ、そうだg…」

何処かで聞いたことがあるような声を耳にし、振り返ると…

「某は真田幸村と申しまする、隣のデザイン担当の部署で働いておりまする。」

「…そのデザイン部署が俺になんかようなのか?」

新参者の俺に何か案件でも持ってきたとでもいうのか?
今日自己紹介ってのもしたばっかりなによ

「聞いておりませぬか?新入社員は第二会議室にて招集を受けているはずなのだが…」

「は?!なんだそれ、初耳だぞ?」

「新入社員は交流を深めよとの事で…あと10分でござる」

「んだそれ、俺場所分かんねぇよ!」

「某がお供しまする!」

そう言って真田は俺を第二会議室まで案内してくれた。
中にはもう大勢の新入社員がいて長机が並べられている前のパイプイスにほとんどが座っている。
開いていた一番後ろの席に腰を下ろすとそれを見計らったかのように、室内は暗くなって前方のスクリーンに映像が映し出された。

「…はぁ、眠いな…」

欠伸をして机にふせようとすると隣から声をかけられた。

「寝るとは、感心せぬな」

「?!」

「…フン」

毛利、…か?





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