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蜘蛛の共喰い【東京喰種】

第4章 求食





俺は友香が吐いているだろうトイレまで様子を見に行った

友香は便器に縋るように吐いていて、その後ろ姿はかなり弱々しく、俺のせいでそうなってるのかと思うと少し胸が痛んだ



「……お前、まさか本当に喰えねーのか?」

低く小さな声で尋ねると、友香はゆっくり振り返りコクンと力無く頷く



「うん、何か駄目みたい…。“不味い”とか“嫌”とかじゃなくて、本当に受け付けないとゆうか…。口に入れた瞬間、激しい嘔吐感に襲われるの…」

友香は床へ座り込んだまま、顔を俯かせ震えた声で話し続ける



「人間の食べ物も人間の肉も喰べられない喰種っているのかな…?……私…、喰種の肉しか喰べられないのかな…?そんなの……ッ」

俯かせていた顔を上げた友香は、まさに“絶望感”で満ち溢れていた



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