第4章 求食
「友香、“あーん”しろ」
首をフルフルと横に振る私に、アヤト君はもう1度舌打ちをする
「クソが…。今更人間ぶってんじゃねぇよ…。さっさと口開けろ、タコ」
それでも口を開けない私に痺れを切らしたのか、アヤト君は私の口の中に自分の指を無理矢理突っ込んできた
「あっ…、がっ……!!」
「喰えよ…っ!!!」
(やめて…っ!!)
その願いも虚しく、アヤト君は強引に私の口の中へ肉塊を押し込んだ
「うっ……!!」
その瞬間、襲ってくる嘔吐感
(何、コレ…?とても飲み込めるモノじゃない…っ)
私はアヤト君を振り払い、走ってトイレへ向かい、全てを吐き出した
「っ…ハァ…ハァ……」
人間の食べ物を食べたときのように腐った生ゴミとは感じないけど、どうしても飲み込めなかった