第2章 暗闇
「う、そだ……っ」
目からは大量の涙、鼻からは鼻水、口元は涎と胃液まみれで顔はぐちゃぐちゃ
「ぅああああぁあぁあ!!」
気付けば、カッターの刃を自分の足に突き刺そうとしていた
パキンッ___
刃は私に突き刺さることなく無残に折れる
「ッッ!!」
ますます自分が“人間”じゃないことを思い知らされた気がした
「私は喰種、なの…?これから“人間”しか食べられないの…?嘘、だ……」
あまりの絶望感に目の前が真っ暗になった
そして、無情にもまたあの“飢え”が私を襲う
(嫌だ嫌だ嫌だ!肉、肉、肉が食べたい!嫌だ、何言ってるの私は!肉肉肉肉!!)
2つの思いが頭の中で葛藤する