第2章 暗闇
「ハァ…ハァ……ッ」
人通りの少なそうな路地裏に入り、早速、盗んだパンの包装を乱暴に破り捨て口の中に押し込む
「ゔっ…、おぇええええっ」
(っ……“不味い”なんてモンじゃない…!とても飲み込みきれない…っ。まるで、腐った生ゴミを食べてるみたいな……っ!!)
それでも、何度も何度も吐いては食べ吐いては食べを繰り返した
パンがダメならおにぎり、おにぎりがダメならお菓子、お菓子がダメならサラダ…
結局何を食べても、全部腐った生ゴミのように感じ、とても飲み込めるモノではなかった
(嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。これじゃあ、ほんとに私は……ッ)