第2章 暗闇
またパニックに陥りそうになるが何とか堪え、とりあえずこの場から離れようと立ち上がった
私が倒れていたのは何処かの路地裏だったらしく、少し歩くと街灯があった
照らされた自分の姿を見てみると、返り血なのか自分の血なのかよく分からないが服は血塗れで、腰の辺りは穴が空いたように破けている
「ナニ、コレ……」
(もう訳が分からない…。怖い…。私はヒトを殺してしまったの…?怖い…。何も分からない、思い出せない…。怖い、自分が怖い…)
頭の中はそれでいっぱいだった
暫くあてもなくひたすら歩いていると、今度はある“欲求”で頭の中が埋めつくされる
「オナカスイタ……」
“人間”ってこんなときでもお腹空くんだ…なんて、少し呆れた