第2章 暗闇
「ん……」
目を開けて1番最初に視界に入ったのは、真っ黒な空だった
そして噎せ返るほどの血の匂い
「ヒッ……!!」
体を起こして、目が暗闇に慣れてきてから辺りを見てみると、そこには“人のようなモノ”が無残な形をして転がっていた
数は5〜6体だろうか…
「う、ぁ……うわああぁああ!!」
軽くパニックに陥り叫び声を上げる
「…スーー…ハァ……、スーー…ハァ」
落ち着かせようと必死で深呼吸を繰り返し、呼吸を整える
少し落ち着きを取り戻し、自分が何故このような状況になっているのか、記憶を辿ろうとすると…
「う、そ……、そんな……っ」
自分の名前以外、何も思い出せなかった