• テキストサイズ

黒執事 Blood and a doll

第8章 駒鳥



「ねぇねぇ、それよりアリスに見せたい物があるんだ!」

「見せたいもの……?」

「そう。アリスは、人形って好き?」

「嫌いではないと思うけど……」

「じゃあ、来て!」


 アロイスに連れられ、アリス達は会場を後にする。

 一体彼が見せたい物とは何なのか? アリスは警戒しながらも彼に手を引かれていた。ふと、クロードに目を向けると何故か目が合う。まるで、獲物を品定めするかのような瞳にアリスはすぐに目を逸らした。

 クロードの口元は、にやりと歪んだことを知る由もなく。


「ここだよ」

「ここ……は」


 辿り着いた先は、警備が厳重にされていた例の部屋の前だった。


「僕はただの会員なんだけど……アリスは特別だからね? 一緒にいれてあげる」


 アロイスの不敵な笑みが何を物語っているのか……その場にいた誰もが、静かに息を呑んだ。

/ 205ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp