第102章 酔った時のお供
水を汲んで部屋に戻ると、
予想通り、凛は小さな寝息を立てて
眠っていた。
あまりに気持ちよさそうな寝顔に、
寝させてやりたい気持ちも湧き上がる。
だが、酒しか飲んでいない状態で眠れば、
酷い二日酔いに襲われることは免れないだろう。
軽く凛の頬を叩き、
無理矢理目を覚まさせた。
「……リヴァイ。」
「一回起きろ。明日死にかけたくないなら、
しっかり水を飲んでから寝ろ。」
「起き上がるのムリ……」
「……起こしてやるから、
無理にでも起きろ。」
凛の腕を引くと、逆に引き寄せられ、
ベッドに片腕を突いた。
「お前な、」
「リヴァイが飲ませて?」
言い上げる前に、
艶っぽい凛の視線に目を奪われる。
……絡み酒か?
これは予想外だ。
今まで凛は酔ったら寝る、
と言うイメージしかなかった。
だが、少し口を開けて、完全に水を待っている体勢になっている凛を見ると、その提案を拒否する気も起きず、水を口に含んで凛に唇を寄せた。