第102章 酔った時のお供
凛が胸元に収まってからしばらく。
動きが全く無くなったことで、
あることを察する。
「……お前、
このまま寝る気じゃねぇだろうな。」
「…………んぁ、寝るとこだった。」
そうだろうな、と答えながら凛を離し、
ベッドへ横にする。
「結構飲んだんだろ?
このまま寝ると、明日に響くぞ。」
「……んー、でも、眠い。」
「水汲んで来るから待ってろ。
……いや、無理だろうから、寝ていてもいいが、
一旦起こすぞ。」
「うぅ……、いいよ、リヴァイも一緒に寝よ?」
本当に酔ってんのか……
突然向けられた気の緩んだ笑顔が、
こっちの欲を引き出そうとしてくる。
だが、こんな状態の凛を抱ける訳がない。
明日ますます辛くなることは目に見えている。
「……酔っ払いと寝る趣味はない。
大人しくしてろ。」
理性を押さえつつ、端的に言葉を返し、
凛の部屋を後にした。