第101章 練習の成果
その時。
ドアが少しだけ開くと同時に、
訝しげな声が聞こえた。
「おい、まだ飲んでるのか?」
「リヴァイ兵長!」
咄嗟に立ち上がり、ドアを大きく開く。
「エルド。お前1人で」
そう言いかけて、
床に座り込んだままの凛さんを
目にしたんだろう。
言葉は止まり、
時間も止まってしまったような沈黙が流れた。
「……おい。一体これはどういう状況だ?」
「リヴァイ兵長。お疲れさまです。
酔ってフラついて転けてしまって……
今エルドに
起こしてもらおうとしていたところでした。」
「凛、お前も飲み会に参加していたのか?」
「はい。ペトラに誘ってもらって。
特別班のみんなと飲ませて頂いてました。」
「そうか。」
凛さんはリヴァイ兵長に腕を引かれ、
簡単に立ち上がらされる。
「他の奴らは?」
「私よりはかなり酔っていた様子だったので、
エルドが送ってくれました。」