第11章 確かめたい、確かめて、
エルヴィンは凛に勢いよく引き寄せられ、
その反動でベッドに片膝をつく。
そして、自分の顔を見つめる
真剣な瞳に吸い寄せられるように
ベッドの淵に座り、凛の目を見つめ返した。
余計な疑いを掛けられた直後、
いきなり服を脱がされて隈無く身体を凝視され、
そんな乱暴なことをされたにも関わらず
まるで怒ることをしない凛を
不思議にも思うが、
それでこそ凛なんだろう、とも思える。
その上、
部屋に帰るタイミングまで自分から逃し、
それに加えてこっちの心配までしている。
凛はどんな状況でも相手のことを
真摯に考えることが出来る、
聡くて優しい女性だ。
……そんな相手に、
自分勝手な感情の昂ぶりに依り、
荒々しい真似をしてしまったことを
激しく後悔した。